障がいをユーモアに変えて生きる『うちのおかあちゃん』

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この家族ならではの愛。障がいをユーモアに変える生き方。

手術の失敗により、目がほとんどみえないおかあちゃんとの暮らしを紹介する絵本です。

このおかあちゃんの個性豊かなこと!
お弟子さんを持つ三味線の腕・地獄耳・頭の良さ・目が見えないとは思えないたくましさ・そして人使い(子ども使い?)の粗さ・口の悪さ…(笑)

こしだミカさんのイラストにより、おかあちゃんのあふれんばかりのパワフルさが伝わってきます。

他のお友達のことは「ええ子」・「かわいい」と褒めるおかあちゃん。
対して自分の子どものことは「アホ!」とか「へたくそ」などののしっているようにも聞こえます。

しかし、家族のことを大切に、誇りに思っていることがしっかりと伝わってきます。

素直に「大好きだよ」などとは言えない家族の関係は、身に覚えがあるので、そんなものだよね、と共感できるポイントでもあります。

遂に、おかあちゃんの目が全く見えなくなった朝、あのおかあちゃんが泣いています。
三重苦のヘレン・ケラーになってしまったとあまりのくやしさに泣いているのです。

おかあちゃんは夫の励ましの言葉にあっという間に立ち直るのですが、さぁ、夫は「三重苦」をユーモアいっぱいにどう切り返したのでしょうか。

この家族ならではのおかあちゃんへのエールです。

変わらぬ家族の大きな愛や多様性を考えさせられる1冊です。

絵本データ

タイトルうちのおかあちゃん
:小手鞠るい
:こしだミカ
出版社:偕成社
お勧め年齢:5歳・6歳・小学1年
ジャンル:家族・多様性