神経質・引っ込み思案・人見知り・保育園仲間なし――初めての小学校生活

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小学校生活が始まる――

我が家の娘は神経質で引っ込み思案で、新しい場所に対して極端な不安を感じるところがあります。

保育園で0歳から6年間過ごした気心の知れたお友達もバラバラになってしまい、初めての小学校生活に馴染めるか、入学前からとても心配していました。

予想通りすんなりと慣れることなどなく、遅刻・ズル休み・毎日の送り迎えなどを経て、1月になり、ようやく少し慣れてきたのかな、と思うことも増えてきました。

その道のりをまとめました。

入学前から「行きたくない」

保育園のお友達のほとんどが入学前から小学校生活を楽しみにしている様子でした。

しかし、うちの娘は神経質で引っ込み思案なところがあり、新しい場所に対しては極端に不安を感じることが多いです。

年中クラスの終わり頃から、保育園にも行きたくないと言われ始めていたので覚悟はしていたのですが、案の定、小学生になりたくない、保育園のままがいいと言われました。

4月:「お友達増えたよ!」

しかし、いざ入学してみると、学校の給食のお味噌汁がおいしかった!と嬉しそうに話してくれたり、「お友達が増えたよ!」と言いながら、新一年生の名簿にお友達になった子に〇をし、それが増えていくのが嬉しそうな様子でした。

4月は1日も休むことなく登校し、近所の活発な一年生のお友達が一緒に登校しようと誘ってくれたのも大きかったのかな、とちょっと安心したところでした。

5月連休明け:「行きたくない」

ゴールデンウイークの連休が明け、さぁ今日からまた学校、という日。

「学校行きたくない」…。

保育園時代から、月に1回は自由に好きな日に休んで良いということにしていました。

4月はそれを忘れていたのか、お休みすることはなかったのですが、ゴールデンウイークが楽しかった反動もあるのかもしれないと思い、お休みすることにしました。

毎朝・毎晩「行きたくない」

ゴールデンウイークから2日目はとりあえず登校したのですが、毎朝「今日学校行きたくない」と言われ、毎晩「明日学校行きたくない」と言われるようになりました。

連休明けの週には2回目のお休み。

4月は1度も休まず登校した疲れもあるのかな、と休ませ、2人で喫茶店に行ったり買い物をしたり、プールに行ったりして楽しんで過ごせるようにしました。

不登校…?登校しぶり…?毎日の葛藤

毎日行きたくないと言われるのをどうしたものか…。
ただの甘えん坊のわがままによる、一時的な登校渋りなのか…。
あるいはこの子は学校という環境にそもそも馴染めない子なのではないか…。
無理をして行かせることで心の傷を深めてしまい、不登校になるのではないか…。

毎日悩みました。

人間にはある程度、心への負荷も大事だと思っています。

何か辛いことがあっても、逃げずに闘うことで壁を乗り越えた経験が、この子の人生のこの先に待ち受ける更に大きな壁にぶつかった時にそれを乗り越える自信につながっていくと思っています。

ただそれが、取り返しのつかないような深い深い傷を心に負わせてしまう可能性があるなら、逃げることも選択肢の1つだと思います。

この子は今、どっちなのか…

当然ですが、今日、この時点で未来が見通せるはずもありません。

悩む中、何とか説得して遅刻して登校したことも何度もありました。
その時は努めて明るい話題を話しながら一緒に登校しました。

月1回のお休みチケットを導入

あまりにも毎日毎日行きたくないと言うので、保育園時代から行っていた「月1回はお休みして良い」というルールは継続することにしました。

また、「お休みチケット」は手作りで毎月私が作ることにしました。

こんな感じ↓

楽しげなカードを作ってあげることでお休みする自分を親が認めてくれている、という安心感を与える効果もあるのかな、と思います。

また、大人にも有給があるように、子どもにも「自由に休める日」がある、というのは少し気持ちが楽になるところがあるのかもしれません。

月が替わった毎月第一営業日に使ってしまうあたりが、計画性のない子どもっぽいところだと思ってしまうのですが、1ヶ月間しんどいながらも頑張った証拠なのかな、とも思います。

もちろんその計画性のなさで、月の中旬にも行きたくないと言われるのですが、遅刻して登校したり、どうにも行けなさそうな時は「今日だけ」ということを念押しして、休ませることもありました。

送り迎えの日々

このような感じなので、学校には毎日送り迎えをしています。

学校が始まった当初は近所のお友達と登校することも数日あったのですが、やはり自分にはまだ無理…と感じるところがあったのだろうと思います。

登校は教室まで、お迎えは学校の門まで毎日送り迎えをするようになりました。

6月:体調を崩す

5月に遠足、6月には運動会があり、1学期が忙しい学校です。

新しい環境に放り込まれ、訳のわからないうちに遠出をし、時間割とは何ぞや、という時期に運動会の練習が組み込まれた特別時間割で過ごす日が多くなります。

カリキュラム上、致し方ない部分はあると思うのですが、体調を崩される先生もいらっしゃったようで、少し負担が大きいなと思う部分もありました。

案の定、子どもも体調を崩しました。。

朝からお腹が痛いと言われ、いつもの行きたくない病か、、と思い、頑張って行こうね、と自転車で送っていったのですが、登校直後の9時に学校から2回吐いたとのことでお迎え要請が入りました。(保育園でも体調崩すことなどほとんどなかったのに…!)

4月・5月の疲れも出たのかもしれません…。

これには自分の判断が誤っていたことをひたすら反省しましたが、毎回お腹痛い…から始まる行きたくない病、、判断を間違うこともある…と自分を励ますしかありません。

自分の判断が誤っていたこともあり、6月は「お腹痛い、行きたくない、どうしてお母さんは私の言うことを信じてくれないのか」などと痛いところを突かれ、6月のズル休みは2回、体調不良による欠席は2回でした。

夏休み目前の7月:遅刻・ズル休みなし

保育園時代にはなかった夏休み!

楽しみで楽しみで仕方がなかったようです。

7月は月1回のお休みチケットによるお休みだけで、遅刻もズル休みもなく登校しました。

判断のポイント

子どもが学校生活を本当に辛く、苦しいものと感じているのであれば、学校に行かせようとする力も弱めなければいけないと思います。

子どもによって感じ方もそれぞれで、反応(病気になる・学校の嫌がり方)も違うため、その判断がとても難しいところです。

私の場合は次の点から、そこまで深刻ではないと判断しました。

①:学校ごっこで遊ぶ→苦痛ではない

子どもが自宅で学校ごっこをしてよく遊んでいます。

授業そのものを再現していたり、連絡ノートを自作し、私に書かせ、先生がやってくださるようにスタンプを押したり。

学校を苦痛と感じている子は、このように学校を再現して楽しそうに遊んだりはしないだろうと思いました。

②:学校の話をする

学校からの帰り道に、「今日、学校でこんなことした!」「担任の先生、ネコ飼ってるんだって!」など、その日学校であったことを楽しそうに話していました。

もちろん学校の全てが楽しい時間ではなく、ひとりぼっちになってしまったり、イヤだな・楽しくないな、と思う時間もあるのでしょうが、楽しめる時間もあるのだな、と感じました。

ただ、お友達と過ごした、など、お友達の話題は出ないので、「お友達できた?」「お友達と何して遊んだ?」のような、お友達に関することはこちらからは聞かないことにしていました。

③:ママ友との話

同じ保育園に通い、今は違う小学校に通うママ友との話も貴重でした。

お互い学校に上手く馴染めていないことは以前から立ち話をして知っていたのですが、お茶をする機会があり、お互いの状況について詳しく話しました。

ママ友のお子さんは不幸にも担任の先生との相性が悪かったようで、保健室に通ったり、給食が喉を通らず、成長期なのに、体重が数kg落ちたという話を聞きました。

比較してどうこうということではなく、本当に悩むべきはどういう状態を言うのか、自分の子どもが悩むに値しない・悩むのがおこがましい、ということを自覚できたことはとても大きかったと思います。

ママ友の存在のありがたさも改めて実感しました。

9月:成長したりまた戻ったり

学校が始まるのが嫌で嫌で仕方のない様子でしたが、始業式はしっかりと登校し、学校が始まって3日目に「お休みチケット」のことを思い出したようでお休みしました。

毎日学校まで送り迎えをしていましたが、「今日のお迎えは〇〇のところでいい」と言われたり、送り迎えは「月曜日と金曜日だけでいい」と言われたりしました。

子どもがそう言うなら、と「わかったよ」と言うのですが、火曜になると「やっぱり来て。」と言われたり、結局1月になった今でも毎日学校まで送り迎えしています。

子どもなりに、今日は一人で行けるかなと頑張ってみるけど、やっぱりまだ不安だった…!と、成長しきれていない自分を自覚し、また親のところに戻ったりするのかな、と思います。

トライすることが大事と思いますので、ダメだったらまた支えてあげる、を繰り返すものなのかな、と。

10月:送るのを少し短くする交渉

送る際は学校の教室まで送っていました。

とても温かい学校・先生で、教室まで送ることに対して何も言われませんでしたし、「それぞれのペースで」という言葉もいただいていたので、学校としても特に問題ではないことだとは思うのですが、少しずつ離れていく努力をしなくては、と思いました。

そのため、学校は本来、関係ない人は入ってはいけない場所であることを伝え、11月になったら送るのは校門までにしていい?と話しました。

すると、「靴箱まで」という答え。

それ、学校に入ってるけどなぁ…とは思うものの、いきなり大人の要求を100%通すのは無理か、、と子どもの要求を受け入れ、段階を踏んでいくことにしました。

11月:ようやく少し慣れてきた…?

通常は週5日とも5時間なのですが、時々4時間の日があります。

そして、給食がとてもおいしいようです。(もちろんおいしくないメニューの日もあると思いますが。。)

11月1日は、4時間で、給食はおろしパスタで、水曜で体育がある曜日で、「お休みチケット」を使わずに登校しました。

2日には「お休みチケット」を使ってお休みしたのですが、1日を待ちわびてお休みする、ということがなく、「お休みチケット」はいつ使ったらより得か、ということが考えられるようになり、少し余裕が出てきたんだな、と思いました。

かねてから話していたように、送るのも教室までから靴箱までと少し距離が短くなっても大丈夫になったり、引っ込み思案な子なのですが、ある学校行事の役割で「これ、やりたい」と自分で手を挙げたという話も聞き、ようやく少し慣れてきたのかな、と感じました。

12月:送りは更に短く・楽しい思い出が増えてきた

「12月になったら校門までね」と交渉したのですが、「校舎の前まで」と言われてしまったので、校門を入って校舎の前まで送っています。

未だ、「関係のない人は学校に入らない」というのは実現できていませんが、少しずつ短くなっているのでまぁ良しとしようと思っています。

冬休みも迫ってきて「月1回のお休みチケット」以外はお休みすることも、遅刻することもなくなりました。

学校行事や小さいけれど楽しいイベントも多いようで、良い思い出の詰まった保育園の記憶から、少しずつ学校での新しい楽しい思い出が増えてきて、小学校もどうやら悪くなさそうだぞ、というのがようやく実感できてきたのかな、と感じています。

子どもにとっては、運動会や遠足などの一大ビッグイベントでなくても、「6年生とドッジボールをやった!」「国語の時間にビンゴゲームをやった!」「給食がきなこ揚げパンだった!」というだけで楽しく、嬉しいようで、こうした小学校での小さな嬉しい・楽しい思い出がたくさん増えてきたことはとても大事なことだと思います。

授業参観に行くと、休み時間には私の元にも寄ってこずにお友達と校庭で遊んでいたり、この子なりにうまくやっていると思えるようになりました。

先生・学校のこんなところに救われた

担任の先生や学校がとても温かく、それぞれのペースでいいよ、というのはとても大きいと感じています。

特に、子どもが楽しい・喜ぶように、遊びをたくさん授業に取り入れてくださっていることは、飽きっぽい子どもに、とてもありがたいです。

こうした小さな嬉しいこと・楽しいことが子どもの中で増えてきたことが大きかったと思います。

授業が楽しい

  • 新学期には自己紹介ビンゴや休み明けには夏休み/冬休みビンゴやすごろくなど、遊びをふんだんに採り入れている
  • 転校生の受け入れ初日は授業をせずに一緒に遊ばせて仲良くなるきっかけを与えてくれる
  • 座学重視ではなく友達とのコミュニケーションを重んじる(教育課程に則っているとは思います)

子どもが喜ぶ工夫・担任の先生

  • 給食に白米やむぎごはんが出るとおにぎりを握ってくれる
  • ノートや宿題をチェックした際のシールやスタンプが可愛い
  • 遅刻やズル休みを深刻に捉えすぎない
  • 忘れ物や宿題をしていなくても咎めない(忘れた物は貸してもらえる)

学校

  • 毎日の給食が何より楽しみな程においしい(冷蔵庫に貼った献立表を毎日チェックしている…)
  • 小さなイベントがたくさんある(他の学年と遊ぶ・他の学年との委員会活動・近隣保育園とのイベント など)

まとめ:それぞれのペースで

まだ完全に慣れたとは言えず、毎年クラス替えのある学校なので安心はできないのですが、1月になり、一つの小さな山は越られたのかな、と感じています。

保育園の、物心ついた時から積み重なっていっていた楽しかった思い出が少しずつ過去のものになり、新しい思い出に置き換わっていくけれど、それが楽しく、良い思い出で、“なんだ、新しい環境・生活も悪くないじゃん”と思えてきているように思います。

新しい環境にすぐに馴染めるお子さんもいれば、この子のように何か月もかかる子もいて、本当に色んな子どもがいるなぁと実感します。

幸いにも学校も色んな子どもがいるというスタンスなので、親自身も“こうあるべき”というのを子どもに押し付けてはいけないと、自分に言い聞かせています。

私の子どもの場合は、新しい環境に慣れるまでこの子なりのペースで時間がかかっているというだけのようですが、本当に行きたくないという気持ちが強く・変わらないのであれば、無理をして学校に行く必要はないと、根底では考えています。

最近ではフリースクールも増えてきていると聞きます。

幸いにもどうやら通えそうな感じで、1月下旬になった今でも毎日学校まで送り迎えをしていますが、同じように毎日校門まで送り迎えされているママさん・パパさんが数名いらっしゃいます。

先日そのママさん一人とお話しすると、お子さんが小学校低学年のうちは送り迎えするかなぁと話されていました。

私は2年生になったら止めたいと思っていますが、それぞれのペースで子どもが求めるうちは付き合うしかないかな、、と思い直しました。

こんなことも今だけ。

あと数年もすれば、そんなこともあったな、と笑い話になっているんだろうと思うと、貴重な時間かなとも思います。