認可外保育園って?安全基準は?選択肢に加えていい?

このサイト・および記事にはアフィリエイト広告を利用しています。

2月は認可保育園の内定が出始める季節です。
ところが認可保育園の内定が得られず、選択肢は認可外保育園しかない、という方もいらっしゃると思います。

とりあえず申し込んでおいたけれど、実際に通うとなるとよく知らなくて不安…という方のために、今回は認可外保育園について解説します。

なお、これ以降、本記事では認可外保育園を認可外保育施設と記載します。
これは保育ママさんの自宅で保育するなど、必ずしも「園」の形態を取っていない施設も含めているからです。

認可外保育施設も有効な選択肢!

結論から申し上げると、認可外保育施設は有効な選択肢の1つです。

私も0歳児クラス~4歳児クラスまで5年間、認可外保育施設に子どもを預け、心から納得できる保育を行っていただいておりました。

近年、杉並区における認可外保育施設は突出した特徴を持つところも増えてきたこともあり、ぜひご自分と家族に合う認可外保育施設を探して選択肢の1つに加えていただきたいと思います。

認可外保育施設の種類

認可外保育施設には様々な種類があります。

自治体によっても申込窓口や呼び方にバラつきがありますが、ここでは杉並区の場合で記載しています。

なお、一時保育や病児保育など、時々預ける施設については記載していません。

施設名民間の認可外保育施設企業主導型保育園家庭福祉員(保育ママ)・
家庭福祉員グループ
認証保育園杉並区保育室
申込窓口施設施設杉並区施設杉並区
申込時期施設による施設による認可に同じ施設による認可に同じ
選考基準施設による施設による施設による施設による認可に申し込んだが内定しなかった場合
保育認定(※1)不要不要必要不要必要
保育料への補助金あり(※2)あり(※2)あり(※2)
(表1)認可外保育施設の種類

(※1)保育認定…正式には「保育の必要性の認定」
(※2)保育認定(保育の必要性の認定)を受けている場合に限る。上限あり。

保育認定について詳しく解説した記事

認可保育園との基準の差

気になるところは安全基準の差かな、と思います。

認可外保育園はその名前から何の安全基準も設けられていないのではないか、と心配になられる方もいらっしゃるのではないかと思います。

そこで、認可保育園との主な設置基準の比較を掲載しました。

認可保育園・認可外保育施設 設置基準の比較(抜粋)

保育園の種類認可保育園認可外保育施設認可外保育施設(認証保育園)
設置基準厚生労働省自治体東京都
施設基準0歳:3.3㎡以上1歳:3.3㎡以上2歳~:1.98㎡以上概ね1.65㎡以上0歳:3.3㎡以上(2.5㎡まで可)1歳:3.3㎡以上(2.5㎡まで可)2歳~:1.98㎡以上
保育士1人あたりの園児0歳:3人まで1歳:6人まで2歳:6人まで3歳:20人まで4歳~:30人まで※配置された職員の内、1名は保健師・看護師も可認可保育園に同等※1/3以上が保育士・看護師(助産師・保健師含む)であること(パート・アルバイト可)
認可保育園に同等※6割以上は常勤保育士等
(表2)設置基準の比較

参考:東京都保育所設備・運営基準解説(東京都福祉保健局)・認可保育所と認証保育所の違い(福ナビ 東京都福祉ナビゲーション)・認可外保育施設に対する指導監督要綱(東京都福祉保健局)

施設の広さは認可外保育施設は少し狭め、保育士については一部社員の方でない可能性もあるという点が差かなと思います。

こうした点をどう捉えるかはそれぞれかと思いますので、実際に見学したり、施設長の先生のお話を伺ったりして、総合的に判断いただければと思います。

「認可外保育施設指導監督基準を満たす旨の証明書」を取得している施設か

(表2)のような基準を始め、その他様々な認可外保育施設の設置基準を満たしていると、「認可外保育施設指導監督基準を満たす旨の証明書」が自治体や都道府県から発行されます。

名前が長くて少し戸惑いますが、この証明書を取得している施設かどうか、は最低限チェックしておくのが良いかと思います。

チェックする方法

「認可外保育施設指導監督基準を満たす旨の証明書」が発行されている施設かどうかは、東京都福祉保健局のページから知ることができます。

ページ中ほど、指導監督基準を満たす旨の証明書交付施設一覧のPDFをダウンロード
定員が6人以上の施設と5人以下の施設とファイルが分かれています。
PDFを開き、施設名で検索
「証明書交付年月日」に日付が入っているか
日付が入っていれば証明書が交付されている施設であることを表しています。

「保育認定」がなくても通える場合がある=働く時間を減らしても通い続けられる

(表1)で、「保育認定」(保育の必要性の認定)が不要であることを記載していますが、民間の認可外保育施設や企業主導型保育園・認証保育園は、「保育認定」(保育の必要性の認定)が不要です。

一部、ハローワークで発行してもらえる求職中であることを証明する書類が必要な施設もありますが、「実際に働いているかどうか」は問わない施設が多いです。

実際に出産して子どもを持つと、バリバリ働いていた以前と同じようには働けない…と働き方を見直す方もいらっしゃると思います。

見落としがちですが、

働く時間を変えると…

認可保育園では働く時間が減ると退園しなければいけない、という厳しい決まりがありますが、

「保育認定」(保育の必要性の認定)が不要な認可保育施設では、働く時間を減らしても退園する必要がないのは働くママ・パパにとって大きなメリットの一つ

だと思います。

子どもがいると働き方を柔軟に見直したい、と思う方は多いと感じています。

突出した特徴を持つ施設がある

以前は、認可保育園の認定がもらえなかった人が通う受け皿のようなイメージがあった認可外保育施設ですが、近年は認可保育園では実現できないような突出した特徴を持つ認可外保育施設も多く見られるようになってきました。

例えば、

  • 私立小学校の受験対策を行いながら託児を実施する
  • 英語での保育を基本としている

など、杉並区では待機児童が比較的落ち着いてきていることも影響しているのか、保育に求めるニーズも多様化していることを実感します。

もちろん全ての認可外保育施設がこのような突出した特徴を持っている訳ということではありません。

認可外保育施設の情報を得るには

そもそも、どんな認可外保育施設があるのかがわからない、という声をよく聞きます。

そんな時はぜひ、自治体の窓口に聞いてみてください。

杉並区では基準をクリアした認可外保育施設一覧を配布

杉並区では「認可外保育施設指導監督基準を満たす旨の証明書」を取得している認可外保育施設の一覧表を保育課の窓口で配布しています。

以前は杉並区のHPからダウンロードできたのですが、区政の変化でしょうか…窓口配布のみに変わってしまいました。

保育課で「認可外保育施設の一覧をください」などと頼むともらうことができます。

こんな資料です。

認可外保育施設への申込方法・選定基準・申込時期

認可保育園は自治体が申込の窓口となっていますが、認可外保育施設は基本的にはそれぞれの保育施設に直接申し込みます。

※家庭福祉員(保育ママ)・自治体が設置する保育室など、認可外保育施設でも自治体が申込窓口となる認可外保育施設も一部あります。

認可外保育施設の選定基準はそれぞれの施設が独自に設定していますので、施設に個別に問い合わせる必要があります。

例えば、

  1. 先着順
  2. 単願優先
  3. 作文内容

などがあります。

1.の先着順は文字通りなのですが、つまり早い者勝ちということです。

2.は複数の保育施設に申し込むのではなく、その保育施設にのみ申し込んでいるかどうか、です。

施設側も「入園を辞退される」というのをできるだけ避けたい事情があるのかもしれません。

3.は少し珍しいですが、保護者に作文を書いてもらい、施設の保育方針と合うか、などの選定を行う施設もあるようです。

認可外保育施設の情報収集・見学・申込は早めに

上記のように先着順という保育施設もありますので、認可外保育施設の情報収集・見学・申込は早めに行っておくのがお勧めです。

できれば、暑さが本番になる前、かつ認可保育園の申込が始まる前の、4月~7月などがお勧めです。

認可保育園が決まったら入園を辞退しても良い?

認可外保育施設を申し込んだけれど、認可保育園が決まってしまった場合、認可外保育施設の入園申込を辞退しても良いか、というのは迷うところです。

結論は、「単願」という条件がないなら入園を辞退しても良い です。

多くの認可外保育施設は、申し込む方が認可保育園も申し込んでいることは承知しています。

内定連絡をする時期が2月頃の認可外保育施設が多いのも、認可保育園の申込結果が出る時期を待っているためです。
従って、認可保育園など、他の保育園の入園が決まったらできるだけ速やかに辞退の連絡をしましょう。

早く連絡をすることで、まだ保育園が決まっていない方に入園を譲ることができ、その方を安心させてあげることができます。

ただし、認可外保育施設の選考基準で「単願優先」があった時に、自分が単願として申し込んだ場合は入園の辞退は絶対にNGです。

認可外保育施設も選択肢の1つに加えて情報収集は早めに

認可外保育施設は突出した特徴があったり、「保育認定」(保育の必要性の認定)が不要だったり、メリットも大きいところがあります。

安全基準をクリアしているかなど、ご自身でしっかりと判断いただきたい部分ももちろんありますが、認可保育園に全落ちしたまさかの事態に備えることもできます。

ぜひ早めに情報収集をしていただき、選択肢の1つに加えていただければと思います。

参考記事

保活の絶対要件である「指数」について詳しく解説した記事

「指数」のことが理解できたら、「指数一覧」と「利用申込状況」をチェックして内定対策を立てよう!